現在、箕面市は、自然環境などの“都市環境の維持・保全・向上”の財源確保へ向け、ディベロッパー(開発事業者)を対象にした“みどり”に関する新税(「開発事業等 緑化負担税」)」の導入を検討中です。
検討してるのは市の「開発事業等緑化負担税 導入検討委員会」で、同委員会は広く市民や事業者から意見をパブリックコメントとして募集中(9/26まで)。
なお、この新税は市が市条例で独自に定める「法定外目的税」で、この方式によるみどり関連のディベロッパーへの課税としては全国初めてとみられます。
“みどりの箕面”を掲げる箕面市では、従来はいわゆる「開発者負担金」(公共施設等整備寄付金制度)を“みどり”関係の大きな財源に・・。
しかし法令的な裏付けを持たず、「(市の開発許可などを背景とした半強制的な)寄付」は問題があるとされ、国の指導もあって平成19年(2007)に廃止。
今回は、これにかわり法令的な裏付けをもつ「税」と再位置づけして、“みどり”に関する財源(市の試算では年間約3千万円)の確保を目指すものです。
なお、新税の使いみちの想定例としては、次のものをあげています。
森林整備/市街地のみどり/農地保全(ため池を含む)/みどりの活動の中間支援事業(NPO山麓委員会など)/山林所有者への助成(里山管理)/市民団体等への一般助成(里山管理・山の幸づくり・里山とのふれあいなど)
・・下のイメージ写真を参照(項目&写真共にパブリックコメント資料(市HP)から)。
市民や事業者の皆さんの意見の提出が、望まれています。
【パブリックコメットのアウトライン】
★ 資料の閲覧(設置)場所
① 市HP:https://www.city.minoh.lg.jp/machi/ryokkazei-pabukome.html
② 市役所:まちづくり政策課、行政資料コーナー(共に別館)
③ 市の豊川支所、止々呂美支所
④ 中央&東生涯学習センター、西南公民館、みのお市民活動センター
★ 意見提出期間:9/26(金)まで(郵送の場合は必着)。
★ 意見提出方法:閲覧窓口(上記②~④)へ提出、又は郵送・FAX・Eメール(いずれもまちづくり政策課へ) ※詳しくは、上記資料を。
★ 問合わせ先:まちづくり政策課(TEL:072-724-6810)
《コメント》~箕面の最大魅力・みどりのために積極的な財源確保へ~
今回の検討は、直接的には箕面市が10年前に当時の『基金』から2億円を出して作った公益信託『山麓ファンド』(山林所有者や市民ボランティアの里山の手入れなどを支援)の資金がまもなく枯渇することを契機にしたものとみられます。
さらに過去の開発者負担金を蓄積した『みどり支援基金(約7億8千万円。平成25年度末)』はあるものの、これは総合公園などの大きな公園の整備やその他のための臨時的な財源として貯金し、新税は毎年使う経常的な財源にしたいとの意向のようです。
“超高齢時代”を控えるなど、今後、市財政の困難が予想される中で、廃止した「開発者負担金」を「法定外目的税」として再登場させ、箕面の最大の魅力=山~街にわたる“みどり”への大幅な財源確保を目指す“積極策”とみられます。
(NPO法人 花とみどりの街づくり・箕面 事務局)
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