市民の手による「箕面・花とみどりの学校(校長:甲角(こうすみ)裕子さん)」が、大阪コミュニティ財団(大輪会ふれあい基金)の助成を受け、このほど市内の緑あふれる大温室を借り第2期生などのフォローアップのための『中級コース』をスタートさせました。
申し込んだ生徒さんは、14人(2期生12人、「中級コース」を受けなかった1期生2人)。
会場は、園芸店・グリーンバレイ(箕面市桜1丁目)の高さ6mの大温室。
豊富な花苗などを見ながら「花とみどりの臨場感の中で学ぼう!」がねらい。
『中級コース』初日(6/17)の講師は、園芸専門家でこの店の元経営者の神代繁近(かみしろ・しげちか)さん。
テーマは「植物の選び方と栽培・デザインのポイント」
まず季節の花・アジサイを手に講義。
「アジサイの花は、土壌のペーハー(pH(注))が酸性だと青く、アルカリ性だと赤く・・」
「箕面あたりでは、赤紫色の花が多い」
「(手にした鉢の)この青さは、プロが出した色でとてもきれい」と語ります。
アジサイでは土壌のペーハーをコントロールすれば、花の色もコントロールできることを具体例で学習。
(注)pH:酸性・アルカリ性の指標。ペーハーはドイツ語読み。英語読みのピーエイッチでもOK。
講義は、お花のデザインにも及びます。
講師は円形のカラーセオリー図を示し、「隣りどおしの同色系、対角の反対色系などでまとめる」「うまくいかない時は、真ん中の“白”を使うと、まとまることが多い」とツボを披露。
さらには、鉢植えや寄せ植えのお花飾りの形状のセオリーへ。
「コンテナ(容器)の高さ=A、口径(幅)=B、容器を含めたお花飾り全体の高さ=Cとして、《A×1.5+B=C》にするとバランスが最適に・・」
「これは仲間(園芸専門家)と研究した結果です」と、自ら開発した貴重なノウハウも伝授。
休憩後は、テーブルガーデンの実習へ。
生徒さんの一人が出てテーブル上で、鉢植えや石(実はプラスティック製)を組み合わせてミニガーデンづくり・・。
花壇に近い感覚の実践的なデザイン実習・・。
講師は、「これは、お花の展示会での展示技術」と背景説明。
生徒さんの作品に講師が少し手を入れ、りっぱな作品が誕生・・。
最後は、講師が花とみどりのクイズを出題。
植物の名・属する科名など機知に富んだ出題10問、何問正解できるか?。スタッフを含め皆さん興味と共にいささかの緊張・・。
(実は正解最高者は校長の甲角さんでした・・当然ですが、でも良かった!(笑))
そのうちの1問をご紹介・・。
「大阪府の木と花は?」 (答は末尾に)
ともかく、講師は20年間以上にわたり花とみどりの現場を経験したベテランだけに実践的なノウハウが次々と伝えられ、人柄の良さもあって皆さん楽しく学べたよう・・。
※写真はいずれも6月中旬ごろ撮影。
【クイズの答】
大阪の木:いちょう(御堂筋の街路樹で有名)
大阪の花:さくらそう(府内の金剛山にクリンソウという原種が自生)
う め(古今和歌集に難波津(なにわづ)に咲くと詠われている)
【おわび】
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(NPO花とみどり事務局)