既に11月ですが、箕面・小野原西の道沿いの田んぼで黄金色に輝き波打つ “マリーゴールド畑” が、人々を楽しませています。
市民が箕面の花とみどりの情報を知らせ合うfacebookページ『見て見て! 箕面のお花!』への投稿で情報を得て、早速、現地へ。
お花畑の場所は農地、でも明らかに生産ではなく、人々を楽しませるため(公益的な景観目的)・・。広い農地(約1,000㎡)に、なぜわざわざ・・?
このお花畑を眺めていた人から栽培しているのは地元農家のSさんと聞き、お宅を訪ねました。
出て来られたSさん(男性)のお話では、「今年、体を痛め稲作ができなかった。でも、放置すれば草ボウボウに・・」、そこでタネを自ら買い、主に手で播いてお花畑づくりをしたとのこと。
「今年の夏は、猛暑で(世話が)大変だったでしょう」との質問に、
「(幸いにも)水田なので、近くのため池からの農業用水を田んぼに入れた」
「猛暑で生長が遅れ気味だったが、10月頃には見事な満開に・・」
「水田で土が肥(こ)えていた(肥沃だった)ので、肥料などはやらずにいけた」
「やや密植だったため、互いに支え合い倒れなかった・・」と、説明していただきました。
「(でも農地の草刈りをすればいいのに)わざわざお花畑にしたのは・・」と聞くと、「田んぼの前の道は、通学路。子供たちがお花を見ながら通ってくれたらと思って・・」とのことでした。
現地を眺めていた時、通りがかった男の子たちが「これは、何ていう名の花や・・」としゃべっていました。
そこで「マリーゴールドや。マリーはイエス・キリストのお母さんのマリアさんのこと。ゴールドは、金色・黄金色のことや・・」などと説明。
子供たちは、とりわけきれいなこのお花畑に強い関心を持っている様子。
また、横の道で女性がスマホを持ち上げて「(きれいなお花畑を)もっと上(上空)から撮りたい!」と笑っていました。
Sさんの思いと道行く子供をはじめ人々の心とは、自ずと通じ合っているようでした。
このマリーゴールド畑付近は、通学路沿いであるとともに、すぐ南側に「小野原公園」「(小野原)春日神社」があり、北側は伝統的な農村集落 &「西国街道」沿いの歴史的な街並み、多くの人々が潤いやふるさとを感じる一帯。
まさに、そこにこのマリーゴールド畑が“華”を添えています。
Sさんは、「(体の調子がよくなったので)来年は水田づくりに戻るつもり・・」だそうです。
もちろん、水田も緑さわやかで、豊かな環境づくりになるでしょう。
【コメント】農地でのお花畑づくりの応援を!
農家さんが農地などをお花で飾られることは、“花とみどりの街づくり”を大きく支えるものです。
こうした農家さんの取組に感謝し、期待したいと思います。
✿ 現在、市は「景観作物」として道沿いの農地でのレンゲ栽培を奨励し、タネ代を補助しています。(令和元年度の補助実績:15件、約36,700㎡。市HP)。
レンゲ以外も対象にするなど、この制度の拡充が望まれます。
✿ 最後に、農地のお花づくりをされている市内の農家さんなどの主な例をご紹介。
(NPO花とみどり 事務局)